2013年10月29日
虫や鳥が姿を消してしまう前に
日本野鳥の会誌『野鳥』11月号の特集は「農薬が生態系に与える影響」です。
家庭のガーデニングから農業まで、幅広く使われている殺虫剤系の農薬
「ネオニコチノイド」が、全世界的に発生したミツバチの大量死や、
各地で昆虫が少なくなっていることの原因ではないかといわれています。
特集では、この農薬が生態系に与えている影響の現状と、
生態系保全につながる無農薬の有機農業の取り組みが紹介されています。
そして各地の実例として「佐渡のトキ」とともに、「豊岡を中心とするコウノトリ」が
紹介されています。
農薬によって虫やフナなどがいなくなると鳥たちがいなくなります。
そして「エサの枯渇」ばかりでなく、農薬そのものが「トリの繁殖能力」を
低下させる実験結果なども紹介されています。
これらの影響は昆虫と同じ神経系を持つ人にも現れていることも。
欧米各国ではその脅威に敏感に反応し、ネオニコチノイド系農薬の規制に乗り出していますが、
日本ではその動きはたいへん鈍い現状があります。
「原子力ムラ」と同じような「農薬ムラ」の存在も指摘されています。
昆虫やトリの異変は遅からずヒトへの影響となって現れてきます。
「コウノトリ」が安心して住める環境は私たち人間にとっても住みやすい環境です。
そんなことを考えながら「和歌山コウちゃん」の帰りを待っています。
Posted by 若太夫 at 10:15│Comments(0)
│コウノトリ
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